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歌のはじまり

3月はレコーディングや公演などの演奏活動をして過ごしていました。

4月からは、大学での授業がいくつか予定されていますので、「文化芸術とは一体何なのか?」いま、改めて考えています。

文化芸術は、〝人を豊かにしてくれるもの〟とされていますから、私たちが生きる上でとても重要であり、また、すべての人への文化振興を目指さなければなりません。

こうして言葉にしてしまうと、なんだか難しく思えてしまいますが、私が歌を歌うことになるきっかけは、とてもシンプルなものでした。

                           (小学校近くの風景)

子どものころ(確か10歳にもならない頃だったように思います)の、体験でした。教室で、クラス全員で同じ歌を歌っていました。音楽の授業ではなく、各クラスで毎日行われていた「帰りの会」でのことで、歌の内容は友達への思いを語るものだったと思います。「帰りの会」で、決められた歌を歌うことは、私にとって単なる習慣でしたが、その時は歌いながら涙が止まらなくなったのを覚えています。私は当時、引越しが決まっていたので、離れ離れになる寂しさが溢れたのかもしれません。

比較的、元気で明るい子どもでしたが、本心を人に伝えることは苦手でした。

でも、歌を歌うときだけは内側の感情が音楽に流れているような感覚があり「音楽ってすごいな」と子どもながらに思いました。

その時の経験が強く印象に残っています。その後、こうして今でも音楽活動をしています。

毎日のなかには、幸せや驚きや感動が溢れているかもしれません。でも文化芸術には、もうひとつの感動体験があるかもしれない。

音楽で心が揺さぶられる体験ができるのなら、それはとても素晴らしいことなんじゃないかと、そう信じています。だから文化芸術は〝人を豊かにしてくれるもの〟なのではないでしょうか。

今月の授業は、アート・マネジメントの授業です。学生のみなさんにお会いできること、楽しみにしています。

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